VALORANTのMastersやChampionsなどの世界大会では、原則SHUREのSE846というイヤホンが使用されます。(他のイヤホンの使用は申告および許可が必要だそうです)
競技シーンを観ている方は気になっている人も多いのではないでしょうか?
ただしこのイヤホンはSHUREのイヤホンの中ではフラッグシップに位置し、なんと価格が13万円もします。
13万円もする高価な買い物をして、後悔したくないですよね?
私は普段からSE846を愛用しており、購入から数年経っていますので、SE846に関する良い点や留意点を熟知しているつもりです。
そこでこの記事では、SE846の良い点と買って後悔しないための留意点を解説します。
SE846の良い点
まずはSE846の良い点から紹介します。
良い点①:1台であらゆる用途に使用できる

SHURE SE846は、本来ミュージシャンや音響エンジニアがレコーディングやライブで使用するインイヤーモニター(IEM)です。
そのため、ゲームだけでなく、音楽鑑賞や映画鑑賞、DTM等でも高い実力を発揮します。
実際に私もVALORANTだけでなく、YouTubeや音楽鑑賞までSE846を使っていますが、「ゲーム用だから音楽はいまいち」と感じたことはありません。
13万円という価格は高額ですが、ゲーム・音楽・映画を1台で楽しめることを考えると、長く使えるイヤホンとして十分に価値があると感じています。
良い点②:低域の質が唯一無二

SE846最大の特徴は、SHURE独自の「ローパスフィルター」です。
低域用ドライバーから出た音は、約12cmにも及ぶ迷路状の音響経路を通ることで、余分な中高域が自然に減衰し、純粋な低域だけが耳へ届けられます。
その結果、ぼやけがちな低域でも非常に高い解像度を実現し、まるでサブウーファーを搭載しているかのような上質な低音を楽しめます。
低音の量だけでなく輪郭や質感まで明瞭に描き分けられるため、SE846ならではの唯一無二のサウンドを生み出しています。
良い点③:些細な音も聞き逃さない繊細な音
SE846は、補聴器にも採用されているBA(バランスド・アーマチュア)ドライバーを4基搭載しています。
BAドライバーは小さな音を繊細に再現することを得意としており、SE846では低域用2基・中域用1基・高域用1基がそれぞれの音域を分担して再生します。
そのため、一つひとつの音の輪郭が非常に明瞭で、足音やリロード音、アビリティの発動音なども埋もれにくく、FPSで重要となる細かな音まで聞き取りやすいことが魅力です。
良い点④:ノズルインサートの交換で高域の微調整が出来る

SE846は、交換式のノズルインサートによって高域の音質を調整できます。白・青・黒の3種類が基本となっており、第二世代(Gen2)では新たに赤が追加されました。
高域が最も強調される白をはじめ、標準的な青、高域を抑えた黒、そして白と青の中間に位置する赤から好みに合わせて選択できます。
ゲームでは高域寄り、音楽鑑賞ではバランス重視など、用途に応じてサウンドを変えられるのはSE846ならではの魅力です。
イヤホン本体を買い替えることなく、自分好みの音へチューニングできる点も高く評価されています。
SE846を購入する前に留意すべき点
次に、SE846を買って後悔しないために、SE846の留意点を紹介します。
留意点①:距離感は掴みづらい

SHUREのイヤホンは全体的な特徴として、音場が比較的狭く、音が頭の中心付近で鳴っているように感じられます。
そのため、SE846も音の定位は非常に優秀ですが、「どのくらい離れた場所で鳴っているか」という距離感は少し掴みにくい印象です。
特に、音場の広いイヤホンや開放型ヘッドホンから乗り換えた場合は、窮屈に感じるかもしれません。
一方で、慣れてしまえばプレイに支障を感じることは少なく、世界大会でも採用されていることから、競技シーンでも十分通用する性能を備えていることが分かります。
留意点②:低品位なアンプではホワイトノイズが混入する

SE846は感度が非常に高いため、接続するDACやアンプの性能がそのまま音質に反映されやすいイヤホンです。
そのため、ノイズ対策が十分ではない機器と組み合わせると、音楽を再生していない状態でも「サーッ」というホワイトノイズが聞こえることがあります。
私も実際に複数のDACやアンプで試しましたが、機種によってはホワイトノイズが気になるものもあれば、全く気にならないものもありました。
SE846本来の繊細なサウンドを楽しむためにも、できるだけノイズの少ないDACやアンプと組み合わせることをおすすめします。
なお、アンプを選ぶのが面倒であれば、Fosi Audio製のSK02というDACアンプがコストパフォーマンスも良くおすすめです。

留意点②:割れや変色に注意

SE846は透明感のあるクリアシェルを採用していますが、長年使用していると紫外線や皮脂などの影響で黄ばみや変色が生じることがあります。また、シェルは樹脂製のため、落下時の衝撃には注意が必要です。
私は購入後すぐに、e☆イヤホンのガラスコーティングサービス「eSiq」を施工しました。
表面に薄いガラスコーティングを施すことで、細かな傷や汚れが付きにくくなり、高価なイヤホンを長くきれいな状態で使いたい人にはおすすめです。
SE846のような高価なイヤホンを購入するなら、あわせて検討してみることをおすすめします。

イヤーピースはイエローフォームが人気

SE846にはシリコン製やフォームタイプなど複数のイヤーピースが付属していますが、オフライン大会ではイエローフォームを使用している選手を多く見かけます。
イエローフォームは高反発ウレタン素材で、食器用スポンジのような素材のイヤーピースです。
実際に、VALORANTの国際大会ではJinggg選手やf0rsakeN選手の手元を見ると、SE846にイエローフォームを装着している様子を確認できます。


イエローフォームはSE846などのハイエンドモデルには標準で付属していますが、別売品を購入すればSE215などのエントリーモデルにも装着できます。
なお、フォーム素材は消耗品のため、使用頻度にもよりますが約3か月ほどで弾力や復元力が低下してくるため、イエローフォームを使用する場合は装着感や遮音性を維持するためにも定期的な交換をおすすめします。
まとめ

SHURE SE846は約13万円という価格だけを見ると非常に高価なイヤホンですが、その価格に見合うだけの魅力を備えたモデルです。
一方で、音場がやや狭く距離感を掴みにくいことや、DAC・アンプとの相性、シェルの取り扱いなど、購入前に知っておきたい留意点もあります。
決して万人向けのイヤホンではありませんが、それらを理解したうえで選べば、ゲームだけでなく音楽や映画まで長く満足して使い続けられる1台になるはずです。
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