「Bluetoothでゲームをすると音ズレが気になる。」
このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?
一般的なBluetooth接続のワイヤレスイヤホンは、人が認識できるレベルの遅延が発生します。
そのため、映像と音のズレに違和感を覚えてこの記事を開いた人が多いと思います。
結論から言うと、この問題は2.4GHz専用ドングルを備えたワイヤレスイヤホンを使用する、またはBluetoothの低遅延コーデックに対応した環境を構築することで解決できます。
この記事では、Bluetooth接続で遅延が発生する理由やコーデックごとの違いを分かりやすく解説します。
また、ゲーム用途におすすめの2.4GHz対応ワイヤレスイヤホンや、Bluetoothイヤホンを低遅延で使用するためのトランスミッターも紹介します。
ゲームを快適に楽しめるワイヤレスイヤホンを探している方は、ぜひ最後までご覧ください。
一般的なBluetooth接続のワイヤレスイヤホンはゲームで遅延する

一般的なBluetooth接続のワイヤレスイヤホンは、ゲーム用途では音声の遅延が発生します。
動画視聴では気にならない場合でも、ゲームでは映像と効果音のズレを認識しやすく、プレイ中に違和感を覚えることがあります。
まずは、人がどの程度の遅延を認識できるのか、Bluetoothで遅延が発生する理由とあわせて見ていきましょう。
人が遅延を感じる目安は約40ms
個人差はありますが、人は約40ms前後から映像と音声のズレを認識するといわれています。
私自身も一般的なBluetooth接続のワイヤレスイヤホンをゲームで試したことがありますが、FPSで不利になるだけでなくRPGでも決定音がワンテンポ遅れて聞こえ、不自然さを感じました。
Bluetoothコーデックの多くはゲーム用途では遅延を感じる
Bluetoothで音楽を再生する際は、音声データを圧縮して送受信します。
この圧縮方式を「Bluetoothコーデック」と呼び、代表的なものにはSBC・AAC・aptX・LDACなどがあります。
これらは音質を重視した規格であり、ゲーム向けに設計されたものではありません。
そのため、一般的なBluetooth接続では映像よりも音が遅れて再生され、ゲームでは音ズレを感じることがあります。
FPSや音ゲーは特に遅延が気になりやすい
ゲームのジャンルによって、遅延の影響の大きさは異なります。
FPSでは足音や銃声が遅れて聞こえることで敵の位置を把握しにくくなり、撃ち合いにも影響します。
音ゲーではノーツと楽曲のタイミングがずれるため、判定を取りづらくなります。
また、RPGやアクションゲームでは一応プレイ自体は可能ですが、映像と効果音が一致しないため、ゲームへの没入感が損なわれる場合があります。
Bluetooth接続でゲームの遅延を減らす方法

Bluetooth接続でも、低遅延コーデックを利用することでゲーム中の音ズレを抑えられます。
ただし、遅延はコーデックだけで決まるものではありません。
送信機やイヤホンの処理、OS、通信状態なども影響するため、表に記載する数値は目安として確認してください。
コーデックとは音声の圧縮方式
Bluetoothでゲーム音を送信する際は、音声データを圧縮してからイヤホンへ送ります。
この音声の圧縮方式を「Bluetoothコーデック」と呼びます。
画像にJPEG・GIF・PNGといった圧縮方式があるように、Bluetooth音声にもSBC・AAC・aptXなど複数の圧縮方式(コーデック)があります。
使用するコーデックによって音質や遅延性能が異なるため、ゲーム用途では低遅延コーデックへの対応が重要です。
一般的なSBC・AAC・aptX・LDACはゲームでは遅延を感じる
一般的なBluetoothイヤホンで採用されている主なコーデックと、遅延性能の目安は以下のとおりです。
| コーデック | 遅延性能の目安 | 主な特徴 | ゲーム用途 |
|---|---|---|---|
| SBC | 約150~250ms | Bluetoothの標準コーデック | 音ズレを認識しやすい |
| AAC | 約150~250ms | iPhoneなどのApple製品で広く採用 | 音ズレを認識しやすい |
| aptX | 約100~150ms | Android端末を中心に採用 | 音ズレを認識しやすい |
| LDAC | 約150~250ms | Sonyが開発した高音質重視のコーデック | ゲームより音楽鑑賞向け |
表の数値は、Bluetooth接続全体で発生する遅延の一般的な目安です。
同じコーデックでも、使用するスマートフォンやPC、イヤホンによって結果は変化します。
SBC・AAC・aptX・LDACはいずれも、ゲーム向けに低遅延化されたコーデックではありません。
特にLDACは音質を重視しているため、ゲームの音ズレを減らす目的には適していません。
aptX LL・aptX Adaptive・LC3 Plusは比較的遅延が少ない
Bluetooth接続でゲームの遅延を抑える場合は、低遅延コーデックに対応した機器を使用します。
代表的な低遅延コーデックの性能は以下のとおりです。
| コーデック | 遅延性能の目安 | 主な特徴 | ゲーム用途 |
|---|---|---|---|
| aptX LL | 約40ms | 低遅延を重視して設計されたaptX規格 | FPSや音ゲーでも比較的使いやすい |
| aptX Adaptive | 約50~80ms | 通信状況に応じて音質・安定性・遅延を調整 | カジュアルゲーム向き(ズレは感じる) |
| aptX Adaptiveの低遅延モード | 40ms未満の場合がある | 対応するSnapdragon Sound環境などが必要 | FPSや音ゲーでも比較的使いやすい |
| LC3 Plus | 約15ms~30ms | 短いフレーム長に対応した低遅延コーデック | FPSや音ゲーで最も使いやすいが、対応機器が限られる |
低遅延コーデックは対応機器を揃える必要がある
低遅延コーデックは、イヤホンだけ対応していても利用できません。
送信側と受信側の両方が、同じコーデックに対応している必要があります。
例えばaptX Adaptiveを使用する場合は、イヤホンに加えて、スマートフォンやPC、BluetoothトランスミッターもaptX Adaptive対応でなければなりません。
どちらか一方が対応していない場合は、SBCなど双方が利用できる別のコーデックで接続されます。
また、aptX Adaptive対応と記載されていても、必ず最低遅延のモードで動作するとは限りません。
送信機とイヤホンの組み合わせや、製品側の設定まで確認する必要があります。
低遅延コーデックでも完全に遅延はなくならない
低遅延コーデックを利用すれば、SBC・AAC・LDACなどと比べてゲーム中の音ズレを抑えられます。
ただし、Bluetoothでは音声の圧縮や無線通信、イヤホン内部での処理が必要なため、遅延が完全になくなるわけではありません。
私もaptX Adaptiveの低遅延モードでFPSをプレイしましたが、一般的なBluetooth接続より快適になる一方、意識すると音の遅れを認識できました。
RPGやカジュアルゲームであれば許容できても、音のタイミングが重要なFPSでは遅延が気になる可能性があります。
ゲームで音ズレを気にせずプレイしたい場合は、Bluetoothよりも2.4GHz専用ドングルを備えたワイヤレスイヤホンが適しています。
ゲームで遅延を気にしたくないなら2.4GHz対応ワイヤレスイヤホンがおすすめ

ゲームで音ズレをできるだけなくしたいなら、Bluetoothではなく2.4GHz接続に対応したワイヤレスイヤホンがおすすめです。
2.4GHz接続は、Bluetoothのように汎用的な無線規格ではなく、ゲーム用途に最適化された独自通信を採用している製品が多いのが特徴です。
専用USBドングルとイヤホンを直接通信させるため、音声の遅延を大幅に抑えられます。
また、Bluetoothのようにコーデックの互換性を気にする必要がなく、USBドングルを接続するだけですぐに低遅延環境を構築できます。
ここでは、ゲーム用途でおすすめできる4機種を紹介します。
SONY INZONE Buds
SONY INZONE Budsは、ゲーム用途に特化して開発された完全ワイヤレスイヤホンです。
付属のUSB Type-Cトランシーバーを使用した2.4GHz接続に対応しており、ソニー公式では30ms未満の低遅延通信を実現すると案内されています。
また、Fnatic監修のサウンドチューニングを採用しており、FPSで重要な足音や銃声も聞き取りやすく設計されています。

SteelSeries Arctis GameBuds
SteelSeries Arctis GameBudsは、2.4GHz接続とBluetooth接続の両方に対応したゲーミング完全ワイヤレスイヤホンです。
USB Type-Cドングルによる低遅延接続に対応し、PC・PS5・Nintendo Switch・スマートフォンなど幅広い機器で利用できます。
SteelSeries GGアプリでは100種類以上のゲーム向けEQプリセットを利用できるため、プレイするタイトルに合わせて音質を調整できます。
final VR3000 Wireless for Gaming+
final VR3000 Wireless for Gaming+は、有線イヤホン「VR3000 for Gaming」の音作りを受け継いだゲーミング完全ワイヤレスイヤホンです。
2.4GHz接続とBluetooth接続の両方に対応しており、ゲームでは低遅延の2.4GHz接続、スマートフォンではBluetooth接続と使い分けられます。
定位感を重視したチューニングが特徴で、FPSでは敵の方向や距離を把握しやすいサウンドに仕上げられています。
音楽よりもゲームでの聞き取りやすさを重視する方に向いています。
JBL TOUR PRO 3
JBL TOUR PRO 3は、一般的な完全ワイヤレスイヤホンとは異なり、充電ケース自体がワイヤレストランスミッターとして機能します。
USB Type-Cや3.5mmケーブルでPCやゲーム機と充電ケースを接続すると、ケースからイヤホンへ低遅延で音声を送信できます。
普段は高性能なノイズキャンセリングイヤホンとして利用し、ゲームでは充電ケースをトランスミッターとして活用できるため、1台でさまざまな用途に対応できます。
ゲーム専用機ではありませんが、仕事や音楽鑑賞でも活用したい方には非常に使い勝手の良いモデルです。

Bluetoothイヤホンをゲームで使うなら対応トランスミッターを使おう
どうしてもBluetoothイヤホンでゲームをしたい場合は、低遅延コーデックに対応したBluetoothトランスミッターを使用することで、音ズレを抑えられます。
PCやゲーム機のBluetooth機能ではSBCやAACで接続されることも多く、イヤホンがaptX Adaptiveなどに対応していても、本来の性能を発揮できない場合があります。
そのため、Bluetoothイヤホンでゲームを快適に楽しみたいなら、送信側も低遅延コーデックへ対応させることが重要です。
Bluetoothイヤホンだけでは低遅延にならない
繰り返しになりますが、Bluetoothコーデックは、送信側と受信側の両方が同じ規格に対応して初めて利用できます。
例えば、イヤホンがaptX Adaptive対応でも、PCやゲーム機がSBCしか送信できなければSBCで接続されます。
その結果、低遅延コーデック対応イヤホンを使用していても、一般的なBluetooth接続と同程度の遅延になることがあります。
Bluetoothイヤホンの性能を十分に活かすには、対応するBluetoothトランスミッターも併せて導入しましょう。
eppfun AK3040 Pro MAX

eppfun AK3040 Pro MAXは、ゲーム用途で人気のBluetoothトランスミッターです。
Qualcomm製チップを採用し、aptX Adaptive・aptX Lossless・aptX HD・aptX LL・LC3(LE Audio)など幅広いコーデックに対応しています。
USB Type-C接続に対応しているため、PCやPS5、Nintendo Switchなどへ接続し、対応イヤホンを低遅延コーデックで利用できます。
また、イヤホン側が対応していれば、aptX Adaptive(低遅延版)やLE Audio(LC3)で接続できるため、通常のBluetooth接続よりも音ズレを大幅に軽減できます。
一方で、イヤホン側が対応していなければSBCやAACなど別のコーデックで接続されるため、購入前には使用するイヤホンの対応コーデックも確認しておきましょう。
よくある質問

ワイヤレスイヤホンでFPSはプレイできますか?
プレイ自体は可能です。
ただし、一般的なBluetooth接続では足音や銃声が遅れて聞こえるため、競技性の高いFPSでは不利になります。
快適にプレイしたい場合は、2.4GHz対応ワイヤレスイヤホンや、低遅延コーデック対応のBluetooth環境を利用するのがおすすめです。
Bluetooth 5.4ならゲームの遅延はなくなりますか?
いいえ。
Bluetooth 5.4は通信規格のバージョンであり、主に通信の安定性や省電力性能などを改善するための規格です。
ゲームでの遅延は、Bluetoothのバージョンではなく、使用するコーデックや送信機、イヤホンの性能によって決まります。
そのため、Bluetooth 5.4対応でもSBCで接続すれば音ズレは発生します。
ゲームで遅延を抑えたい場合は、Bluetoothのバージョンではなく、低遅延コーデックへの対応や2.4GHz接続に対応しているかを確認しましょう。
ゲームモードを使えば遅延はなくなりますか?
いいえ。
ゲームモードを有効にすると通常時より遅延を軽減できる製品はありますが、完全になくなるわけではありません。
ゲームモードはイヤホン内部の音声処理を最適化する機能であり、Bluetooth通信そのものの遅延をゼロにはできません。
aptX AdaptiveならFPSでも遅延は気になりませんか?
aptX Adaptiveの低遅延モードを利用すれば、一般的なBluetooth接続よりも音ズレを抑えられます。
ただし、2.4GHz接続と比べると遅延は残るため、競技性の高いFPSでは人によって気になる場合があります。
また、aptX Adaptiveの低遅延モードを利用するには、イヤホンだけでなく送信機も対応している必要があります。
FPSを最優先に考えるなら、2.4GHz接続対応のワイヤレスイヤホンがおすすめです。
Bluetoothと2.4GHzはどちらがおすすめですか?
ゲームを最優先に考えるなら、2.4GHz接続がおすすめです。
Bluetoothはスマートフォンやタブレットなど幅広い機器で利用できる利便性があります。
一方、2.4GHz接続は低遅延で安定した通信ができるため、FPSや音ゲーなど音のタイミングが重要なゲームに適しています。
普段使いも重視するならBluetooth、ゲームで音ズレをできるだけ避けたいなら2.4GHzを選ぶとよいでしょう。
まとめ

一般的なBluetooth接続のワイヤレスイヤホンでは、ゲーム中に音の遅延を感じることがあります。
特にFPSや音ゲーでは音のタイミングが勝敗に影響するため、低遅延な接続方式を選ぶことが重要です。
Bluetoothイヤホンを使用する場合は、aptX Adaptiveなどの低遅延コーデックに対応したイヤホンとトランスミッターを組み合わせることで、音ズレを抑えられます。
より快適なゲーム環境を求めるなら、2.4GHz接続対応のワイヤレスイヤホンがおすすめです。
本記事で紹介した内容を参考に、自分のプレイスタイルに合ったワイヤレスイヤホンを選んでみてください。
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