SHURE SE215をFPSゲームで使用している方はとても多いですよね。
こちらのイヤホンはVALORANTプレイヤーで知らない人は殆どいないであろうLazさんも使用されていることで有名です。

ただし、SE215の標準ケーブルは硬くて取り回しが悪いため、リケーブル(ケーブルの交換)を考えている人も多いと思います。
どうせリケーブルするなら音質も向上させたいですよね。
音質については人それぞれ好みがあるため、一概にコレというものを紹介することは難しいですが、
「①:音のロスが少ない」「②:ノイズの混入が少ない」
この2点については好みに関わらず重要ではないでしょうか。
したがって本記事では、上記2点に着目し、科学的な理由も踏まえながらSE215でFPSをプレイする上でのおすすめケーブルを紹介します。
もし良ければ是非、最後までお読み下さい。
芯材の材質による影響
まずは芯材の材質が音に与える影響について説明します。
基本的に芯材の電気伝導率が高ければ高い程音の減衰が少なくなります。
一般的なケーブルは電気伝導率が高く安価な「銅線」が使用されます。
一方、高級なケーブルは銅と比較すると電気伝導率が1.06倍高い「銀線」が使用されることもあります。
ただし、銀メッキと書かれている場合は芯材でなくメッキが銀であることに注意しましょう。
また、基本的に同じ材質でも純度が高い程電気伝導率が高くなります。
具体的にはOFC(純度99.96%以上)、6N(純度99.9999%以上)7N(純度99.99999%以上)などがあります。
(※Nは9(NINE)の略で、9が何個あるかを表しており、現在は8Nまで実用化されています。)
芯材の太さによる影響
次に、芯材の太さが音に与える影響について説明します。
芯材の表面は抵抗が強く、断面積に対する表面積の割合が大きいほど表皮効果と呼ばれる現象で高周波が減衰されます。
ようするに、芯材の細いケーブルは表皮効果が顕著に現れるため、高域が出にくい傾向にあります。
また、全体の抵抗も大きくなるため音質全体が劣化する恐れもあります。
バランス接続で音は化ける
最後に、アンバランス接続とバランス接続についてです。
一般的に普及している3.5mmや6.3mmのプラグはアンバランス接続と呼ばれ、左右でアースを共通化することで低コスト化を実現しています。
しかし、左右を共通化することで左右の音が少し混ざってしまうクロストークと呼ばれる現象が発生します。
対してバランス接続は左右が完全に独立しているため、クロスオーバー歪みの発生の余地がなく、ステレオ感が増します。
特に定位が重要なFPSゲームにおいて、バランス接続のステレオ感は非常に大きな強みになります。
バランス接続用のケーブルが使用したい場合は、以下のようなバランス接続に対応したアンプが必要になります。

なお、バランスプラグの規格には4.4mmと2.5mmがありますが、2.5mmは絶滅危惧種で対応アンプが減少傾向にあるため、できれば4.4mmのものを選択しましょう。

おすすめのケーブル
以上を踏まえた上で、SE215にオススメのケーブルをいくつか紹介します。
なお、SE215のケーブルはmmcx端子と呼ばれる規格のコネクタを採用したケーブルを選ぶようにしましょう。
KBEAR 4913
まずはKBEAR 4913を紹介します。
5,000円代と安価ながら芯材に99.99%の純銀を採用したケーブルです。
プラグやコネクタのレパートリーが多いのも良いですね。

NOBUNAGA Labs 瑞鳳
次に、リケーブルメーカーとして有名なNOBUNAGA Labs(ノブナガラボ)のケーブル「瑞鳳(ずいほう)」です。
1芯あたり0.06mmのOFC銅を133本使用することで、導体抵抗値を抑え、電気伝導性を向上させています。
筆者も愛用しているケーブルですが、非常に質感が良く所有欲の満たされるケーブルです。

NOBUNAGA Labs TR-SE2
最後に、同じくNOBUNAGA Labsのケーブル「TR-SE2」です。
こちらも筆者の愛用しているケーブルです。
ケーブルの被膜が布製で非常に取り回しがよく、服にこすれて発生するノイズ(タッチノイズ)が殆ど発生しません。
イヤホンをカジュアルに使用したい場合におすすめのケーブルです。

まとめ
以上。本記事ではSE215のリケーブルについて、科学的な根拠も踏まえた芯材等の特性の説明をしました。
また、おすすめのケーブルをいくつか紹介しました。
芯材の材質や太さによる音の変化を楽しむのもイヤホンの非常に楽しい要素です。
また単純に、見た目を自分の好みにできるのも、FPSで武器のスキンを自分好みにする感覚にとても似ています。
実際にリケーブルする際に、本記事の内容を少しでも参考にして頂ければ幸いです。
また、本記事が皆様の理想のケーブル選びのお役に立ちましたら嬉しいです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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