Apex LegendsやValorantなどのFPSゲームをプレイする上で、イヤホンの性能はとても重要です。
理由はFPSゲームは情報戦でもあり、敵チームに対してより多くの情報を持っているチームが有利に試合を展開することができるからです。
イヤホンから得られた足音や銃声の情報によって敵の位置や人数を特定できれば、有利な戦術や作戦を組みやすくなります。
試しにゲームサウンドをOFFにした状態でFPSゲームをプレイすると今までイヤホンから多くの情報を得ていたことに気づくでしょう。
しかし、ゲーミングイヤホンについて調べると「定位」や「音場」などの聞き慣れない専門用語が沢山出てきて困ることはないでしょうか。
そこで本記事ではFPSゲームに求められるイヤホンの重要な性能項目の意味を説明し、それぞれがなぜFPSゲームにおいて重要なのかを解説します。
本記事をお読み頂くことで以下のことが解ります。
- FPSで重要なイヤホンの性能項目とそれぞれの意味
- 各項目が何故FPSゲームで重要なのか
- FPSで定番の人気イヤホン
もしよろしければ是非、最後までお読み下さい。
FPSで重要なイヤホンの性能項目
早速、FPSで重要なイヤホンの性能項目を解説します。
FPSで重要なイヤホンの性能については以下の項目が挙げられます。
- 定位:敵の方向を把握
- 音場:敵の距離を把握
- 分離感:特定の音を聴き分ける能力
- 遮音性:ゲーム内の音に集中
- 装着感:長時間のゲームを快適に
- 高域特性:耳鳴りの原因を排除(※私の意見です)
以降にそれぞれについて詳細に解説します。
定位:敵の方向を把握
まずは定位について説明します。
「定位(ていい)」とは音の方向の解りやすさの指標です。各音がどの方向から聞こえているかが解りやすいことを「定位が良い」と表現します。

FPSゲームにおいて定位の良さは非常に重要です。なぜならば、足音や銃声の方向から敵の位置をいち早く特定できればその分有利に試合を運ぶことができるからです。
逆に、「音は聞こえるけどどの方向かわからない」となれば混乱の原因になるでしょう。それほどFPSゲームに使用するイヤホンの定位は重要な要素です。
SNSなどでリサーチする場合も、定位についてはシビアに確認する必要があります。
音場:敵の距離を把握
次に、音場について説明します。
「音場(おんば・おんじょう)」とは、音の広さを表す指標です。「サウンドステージ」と呼ぶ人もいます。
音の空間が広いことを「音場が広い」と表現します。
逆に、音が近く窮屈に感じることを「音場が狭い」と表現します。
音場の広いイヤホンは音の距離感を掴みやすい傾向にあります。
定位だけが良くても敵の距離感が把握できなければ「思ったよりも遠くにいた」や「思ったより詰めてきていた」となる可能性があります。

ただし、音場が広いだけで全ての音が遠くに聞こえるようなイヤホンも存在します。
したがって、適切な音場感を持ったイヤホンを選ぶ必要があります。
分離感:特定の音を聴き分ける能力
次に、分離感について説明します。
分離感とは各音を個別に分離して聞き取りやすいかどうかの指標です。
各音を分離して聞き取りやすいことを「分離感が良い」と表現します。逆に音が混ざって聞こえてしまうことを「分離感が悪い」と表現します。
FPSゲーム内では足音や銃声以外にも水音や風音などの様々な環境音が流れます。
様々に入り交じる環境音の中から足音や銃声だけを分離して聞き分ける必要があります。

大きな環境音の鳴るような地形での戦闘の場合は相手も同じ状況です。
よって、先に敵の位置を特定できれば大きなアドバンテージを得ることが出来ます。
遮音性:ゲーム内の音に集中
次に、遮音性についてです。
イヤホンの遮音性が低い場合、周囲の音がゲーム内の音と混ざって聞こえてしまう可能性が高いです。
特に自分の部屋等がなくリビングでゲームをするような場合は、「敵の足音かと思ったら母ちゃんの足音だった!」とならないように遮音性の高いイヤホンを選んだほうが無難です。
ただし、イヤホンの上をイヤーマフなどで覆うことで遮音性を補うことは可能です。

装着感:長時間のゲームを快適に
次に装着感についてです。
FPSゲームは1試合あたりのゲーム時間が長い場合が多いです。
たとえばApex Legendsは最終円に残った場合で1試合20分程度、VALORANTは標準で30~40分程度かかります。
よって、長時間装着しても耳が痛くなったりしないように装着感も非常に重要です。
装着感にはイヤホンの筐体サイズや形状も重要なですが、イヤーピース(イヤホンの先端のプニプニ)のサイズや素材によっても装着感に大きな変化が出るため、余裕があれば是非イヤーピースの交換も試して頂きたいです。

特に、医療用シリコンを採用したイヤーピースは痒くなるまでの時間が長くおすすめです。

高域特性:耳鳴りの原因を排除(※私の意見です)
最後に高域特性についてです。
これはFPS向きのイヤホンの性能を示す指標としては一般的ではなく、私の意見であることは了承下さい。
高域が顕著に出力されるイヤホンの場合は銃声がキンキン耳に刺さります。特にFPSゲームは銃声や手榴弾の爆発音などの効果音の多いゲームです。
例えばApex Legendsで激しい戦闘の後で耳鳴りのせいで漁夫に気づけなかったとなれば大きなハンデとなり得ます。
したがって、高域が過度に出ずに少しウォーム気味なほうがFPSゲームに向いていると考えています。
プロの愛用しているイヤホンを調べてみても少し高域の控えめなイヤホンが選ばれているように感じます。
ゲーミングアンプには足音が聞こえやすいように高域をブーストするような製品もありますが、私個人的にそれは間違ったチューニングではないかと考えています。
FPSで定番の人気イヤホン
次に、プロや人気ストリーマーにも愛用者の多いFPSで定番の人気イヤホンをいくつか紹介します。
Apple純正イヤホン(EarPods)
まずはApple純正イヤホン(EarPods)です。
こちらは特にApex Legendsのプレイヤーに愛用者の多いイヤホンです。
インナーイヤー型のため通気性が良く長時間使用しても蒸れにくいのも人気の理由と考えています。
手を出しやすい価格も魅力ですね。
SENNHEISER CX300-2
次にドイツ発祥の老舗ブランド「ゼンハイザー」製のイヤホンです。
Apex Legendsで日本の人気ストリーマー「Cheeky」さんや元TSMのリーダーでTEAM FALCONSに所属の「インペリアル・ハル」選手の使用しているイヤホンです。
かなり深く量感のある低域が出力されるため、音楽を聴くのにも楽しいイヤホンです。

BOSE QuietComfort 20
次にBOSEのQuietComfort 20です。
強力なノイズキャンセリング機能が特徴のイヤホンです。Crazy Raccoonの「RAS」さんが愛用していることで有名ですね。
強力なノイズキャンセリングによって外部の音を文字通り「かき消す」ことのできるイヤホンです。
インナーイヤーのような快適な装着性も良いです。
ただし、残念ながら生産終了のためプレミア価格になっています。現在は基本的に中古品を高額で手に入れるしか入手方法がありません。また、偽物も多く流通しているため中古市場での購入には注意が必要です。

SHURE SE215 SPE
米国の老舗オーディオメーカー「SHURE(シュア)」のインイヤーモニターです。
販売から10年以上経過しているにもかかわらず現在もAmazonで月間数百点以上売れているベストセラーモデルです。
装着感の良さと遮音性の高さが魅力的で、スタイリッシュなデザインも人気の理由と思います。

まとめ
以上。本記事ではFPSゲームに求められるイヤホンの重要な性能項目の意味を説明し、それぞれがなぜFPSゲームにおいて重要なのかを解説しました。
また、定番の人気イヤホンをいくつか紹介しました。
本記事のまとめは以下のとおりです。
- 定位:敵の方向を把握
- 音場:敵の距離を把握
- 分離感:特定の音を聴き分ける能力
- 遮音性:ゲーム内の音に集中
- 装着感:長時間のゲームを快適に
- 高域特性:耳鳴りの原因を排除(※私の意見です)
イヤホンは奥が深く、ハマってしまうと永遠に改善点を求めてしまう「イヤホンスパイラル」という現象に陥ってしまいがちですが、ゲーミング環境を快適にするための大事な道具ですのでこだわりたいですよね。
本記事の内容が少しでもイヤホン選びの参考になれば嬉しいです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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